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ブルネイ初代首相が訪日

留学時代に広島で被爆

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ペンギラン・ユスフ氏

 ブルネイ王国初代首相のペンギラン・ユスフ氏(90)が9月下旬、訪日した。東京都千代田区の日本プレスセンターで開催された歓迎晩餐会には、政治家や外交官など約300人が参加した。ユスフ氏は第2次世界大戦中、教職を目指し広島文理大学で南方特別留学生として学んでおり、広島で被爆した体験を持つ。

 今回の歓迎会は、近く日本語出版されるユスフ氏の著書『原爆』の出版を祝う場ともなった。挨拶に立ったユスフ氏は「私たちは一つの家族であり、核や戦争のない世界をつくりましょう」と訴えた。

 元科学技術庁長官の山東昭子参議院議員は歓迎の挨拶で「美しい自然があるブルネイは憧れの国。これからもますます友好の絆を深めていきたい」と語った。また元共同通信社国際局次長の橋本明氏がユスフ氏にインタビューして著し先月出版された『共に生きる』も紹介された。

 ユスフ氏の被爆体験談は昭和46年8月15日、NHKで「被爆者ユソフ、ブルネイ王国首相の証言」として放映され、第9回プラハ国際テレビ祭で佳作を受賞した。

 ユスフ氏は今回、福島の被災地と広島を慰問した。

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