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党首討論要約 5/30

安倍晋三首相(自民党総裁)と立憲民 主党の枝野幸男代表ら主要野党の党首に よる党首討論が5月 30 日に国会内で行わ れた。党首討論の開催は一年半ぶり。討 論の要約は次の通り。

共産党・志位和夫委員長

「総理の辞職を」
【志位氏】
森友、加計問題について質問 します。2つの疑惑が国会で問題になっ てから、1年以上がたちます。しかし1 年以上たっても、国民の疑念は解消され るどころか、ますます深まる一方であり ます。なぜ、そんな事態になっているの か。私はこの1年余りの経過で明らかに なった、あなたは政府も認めた5つの重 大な事実を指摘したいと思います。
 第一に、森友疑惑では、昨年2月下旬 以降、決裁文書の改竄という前代未聞の 違法行為が行われていたことを政府は認 めました。第二に、国と森友学園との交 渉記録を廃棄し、残っていないとした昨 年2月下旬以降の国会答弁が虚偽であっ たことを政府は認めました。虚偽答弁に よって交渉記録を隠蔽しようとしたので す。
 第三に、交渉記録を破棄したという答 弁に合わせて、昨年2月下旬以降、当時 保管されていた交渉記録を実際に廃棄し てしまったことを政府は認めました。第 四に、加計疑惑では、『総理のご意向』 などと書かれた文科省の内部文書が、昨 年5月に明らかになりましたが、政府は 当初これを怪文書などと決めつけ、隠蔽 を図りました。『あったことをなかった ことにできない』という前川(喜平)前 文部科学事務次官の証言が行われるも とで、6月の通常国会の閉会間際になっ て、政府は文書の存在を認めるに至りま した。
 第五に、柳瀬(唯夫)元首相秘書官は 昨年7月の国会答弁では、2015年4 月2日に愛媛県今治市の担当者と会った ことについて記憶にないと否定しました が、今年5月の答弁では一転して、同時 期に加計関係者と3回にわたって首相官 邸で会っていたことを認めました。昨年 7月の答弁は虚偽答弁だったことが明白 です。
 これらの5つの行為。そのどれもが国 民と国会を欺く行為であり、それが真相 究明の重大な障害となってきたことは明 らかであります。そこで総理に伺います。 改竄、隠蔽、廃棄、虚偽答弁。このよう な悪質きわまる行為を引き起こした政権 は、安倍政権が歴史上初めてなんです。 あなたの政権のもとで一体なぜ、このよ うな悪質な行為が引き起こされたのか。 その理由を、総理はどう考えておられる のか。端的にお答えください。

【首相】
まず、森友問題については、私 の妻が名誉校長を引き受けていたという こと、あるいは加計学園の獣医学部新設 にかかる問題については、私の友人が、 この新たな学部を新設をしようとしてい たことから、国民の皆さまから疑念の目 が向けられても当然のことであろうと思 っています。そうした反省の上から、今 後は李下に冠を正さずという気持ちで、 より一層身を引き締めていきたいと思っ ているところです。
 決裁文書書き換え問題など公文書にか かわる問題については、国民の皆さまの 信頼を揺るがす事態になっていること、 行政府の長として、その責任を痛感して おりますし、最終的な責任は総理大臣た る私にあります。二度とこうしたことが 起こらないように、膿を出し切り、しっ かりと組織を立て直していきたいと、こ う思う次第です。公文書のルールについ ても、しっかりと対応していきたいと考 えております。

【志位氏】
私はね、5つの悪質な行為が なぜ引き起こされたのか、その理由をど う認識されているか聞いたんです。全然、 お答えになっていない。もう一回答えて ください。

【首相】

この問題については、言った、 言わないになっているものがあります。 例えば、この文章については、公文書と いわれている文部科学省の文書において も言った、言わないということになった。 そういうことであれば、やはり今後、こ ういう公文書においては、括弧書きのも のについては、発言者の確認を取ってい く、あるいは電子決済システムをしっか りと整備をしていくということなどで対 応していかなければいけない。そういう ところに欠けていた点に問題があったと 思っております。

【志位氏】
私は、5つの悪質な行為がな ぜ行われたかと聞いたのですが、一切お 答えになりません。答えることができな い。しかしね、国民はみんな知っている んですよ。なぜ行われたか知っている。 総理、あなたを守るためですよ。総理は 昨年2月 17 日、森友学園について、私や 妻が関係していれば総理大臣も国会議員 も辞めると断言しました。さらに昨年3 月 13 日、加計学園について、もし働きか けをしているのであれば責任を取ると断 言しました。
 こう断言した総理を守るために改竄、 隠蔽、破棄、そして虚偽答弁など悪質極 まる行為を行った。そして、もしも総理 が真実を語っていたとしたら、そのよう な行為を行う必要がありません。もしそ れが行われたということは、総理の答弁 が嘘だった。あなたの嘘の答弁につじつ まを合わせるためだった。嘘の答弁に、 嘘でつじつまを合わせるためだった。そ うとしか説明つかないじゃないですか。 森友、加計問題への総理夫妻の関与はい まや明らかであります。責任をとって総 理の職を辞することを強く求めて、討論 を終わります。

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